2013年8月18日日曜日

山での失敗談 =火が付かない=

山での失敗体験を書こうと思います。

一回目は、山で食事をしようとした時の出来事から・・・。

以前の記事に書きましたが、
山で調理(主にお湯を沸かすだけですが)用に「ジェットボイル」を持っています。
これは自動着火装置が付いていないので、火をつける”もの”が必要です。

普段は1200m程度の鈴鹿の山々がメインなので、下のような
ノズルの長めの電子式ライター(¥300)を使っていました。
多少の雨でも困ったことは無しでした。

ところが、昨年の「御嶽山」で”火がつかない”事態が発生しました。
幸い9合目の非難小屋の中で数回付いたので、全員がカップめんを食べられました。

その際は、十分に調査せずに安易な対策に走ってしまいました。
次に購入したのが、SATO ガストーチ(¥1300くらい)です。
火口がスライドする耐風バーナー(1300℃)に引かれました。
勿論、その後の近所の山々では問題なかったです。

ところが今年の「御嶽山」で同じ失敗になりました。
今回は一度も着火せずでした。持っていったカップめんはそのまま持ち帰りです。
帰って調べると、このバーナーも着火方式が電子式です。
電子式は2000mを超えると着火率が大きく落ちるそうです。

今年2度目の3000m峰となった「仙丈ケ岳」前に再度対策検討しました。
今回はいろいろと調査して、複数の対応を準備しました。

1つの袋の中に入っていますが・・・。上から
①桃印のマッチです。
 最近、あまり目にしないし、使うこともありませんが・・・。
 100均(6箱入り)で見つけました。勿論、日本製です。
②ウォータープルーフマッチです。
 山道具専門店で購入(¥800)しました。
 小箱4箱入りだったので200円/箱です。
③ライターです。2個とも。
 フリント式ガスライター と言います。
 石を擦って火花を出すタイプです。(昔は全部このタイプだった)
 でも、探すとなかなか売っていません。これは家にあったものです。

④ジッポ型オイルライター (もらい物です)
 今回、ジッポオイルを購入しました。
 これもフリント式なので、基本的にはガスライターと同じですが、
 ガスの成分で付き方が変わるあったので、念のために準備しました。
【雨に濡れると着火に影響するので、それぞれチャック付きの袋に入れています】

そして「仙丈ケ岳」では、上の袋の3番目の緑ライターを使いました。
すると、”なんと!一発着火”でした。 標高3000m付近の稜線上です。
天気は良かったですが、風は強かったです。
一発で火が付いたので、他は確認していません。

山で食べる温かい食事は疲れた身体を元気にしてくれます。
今後も「備えあれば・・・」で常備します。



2013年8月3日土曜日

南アルプスの女王 仙丈ケ岳 その2

馬の背の鞍部を越えた辺りになります。

ハイマツとナナカマド(白い花)の中を進みます。

「仙丈小屋」に到着です。
数人の登山者が休憩していました。
この場所は本当に見晴らしが良いです。

振り返って「甲斐駒ケ岳(右)」と「鋸岳(左)」を望みます。
奥には八ヶ岳(赤岳とか)が見えています。

山頂に向けた最後の登りです。
かなりの急坂ですが、この日の二人は難なく登ります。
青空と白い雲、緑のコントラストがとても綺麗です。

この辺りに群生していた「チングルマ(稚児車)」です。
黄色、白、緑の色合いが良いですね!

急坂を登って、稜線に出ました。
一番高い場所が仙丈ケ岳の山頂になります。

山頂にいる人たちが大きくなってきました。
あとひと登りです。

9:50に山頂に到着です。2時間35分で登頂できました。
写真後ろに、北アルプス、中央アルプスが見えています。
ここまで素晴らしい天気です。風もなく、気温もちょうど良いです。

山頂付近でしばらく休憩です。
「三角点」の写真に”影”で参加しました。
先に登っていた女子高校生?数人も休憩しています。
この時点で30人くらいが山頂付近にいました。
下層に雲は多かったですが、周辺の山々はとても良く見えました。

振り返ると、「北岳(標高3193m):日本2番目に高い山」とその左に「富士山」が見えます。
北岳の右には、「間ノ岳(標高3189m):同4番目」が見えます。

北(西)方向です。
中央右に 穂高連峰【槍ヶ岳もくっきり見えました】があります。
中央左に 乗鞍岳があり、更に左に御嶽山、木曽駒ケ岳が見えます。

南西方向です。
手前に、「大仙丈ケ岳(標高2975m)」があります。
その遥か後方に南アルプスの山々が聳えます。

山頂直下にある「藪沢カール」です。
雪渓が残り、最下部には「仙丈小屋」があります。
【注:カール とは・・・氷河による氷食で出来た半球状の窪地  のことです】

「タカネツメクサ(高嶺爪草)」です。
ナデシコ科の多年草です。
群生して咲いています。

山頂付近から「甲斐駒ケ岳」、「小仙丈ケ岳」方向を見ています。
帰りは手前の稜線上をある道を歩きます。

「ミヤマシオガマ(深山塩釜)」です。
岩や砂礫の乾いた場所にひっそりと咲いています。
先日の「コマクサ」を思い出させる赤い花です。

山頂付近を振り返ります。
山頂の直下は、数10m落ち込んでいます。

「チシマギキョウ(千島桔梗)」です。
高度が上がるにつれて、赤や青紫の花が多くなったような気がします。
この花も岩の間から生えています。

「小仙丈ケ岳」(手前)です。  奥は「甲斐駒ケ岳」です。
一旦、ガレの道を下って、再度登り直しになります。
途中に少し岩場があり、両手足を使った登りになりそうです。

その岩場の全景です。
下りてくる人が見えます。
大した事はなさそうですが・・・。

右手に「北岳」と「間ノ岳」が見えています。
北岳直下の雪渓が「大樺沢」でしょうか? 立派な雪渓が残っています。

来た道を振り返ると左側に「小仙丈沢カール」が見えます。
南向きなので雪は残っていませんが・・・。

岩場をFくんが登ってきます。
二人とも簡単に登れました。

「小仙丈ケ岳(標高2855m)」の山頂です。
ここで11:00ちょうどでした。

この日の帰りのバスは、北沢峠発 13:00と16:00になります。
13:00に乗れないと3時間も待つことになります。
2時間あれば下りられるだろう!ということで頑張って下山します。

下山途中で見つけた「ハクサンフウロ(白山風露)」です。
紅紫色のかわいい花です。

登りで分岐となった「大滝頭」を通過して、一気に下ります。
岩が多いですが、下るには歩きやすい道です。

2合目辺りで見つけた芽吹いたばかりの新芽です。
いろいろな形の葉っぱが面白いです。

登山口まで帰ってきました。お疲れ様でした。
到着時間は、12:25です。1時間半足らずで下りてきました。
5時間10分の山行でした。

バス待ちのテントです。
30分ほど余裕があったので、2番目と3番目に並ぶことが出来ました。
テントの奥で15名ほどの団体さんが整理体操しています。
廻りでそれ以外の登山者も一緒に体操しています。
私もこっそりと・・・。

バス停から上を見上げたら、木々の間に太陽が・・・。
単なる”おまけ”ですが・・・。

今回の遠征は無事に終了しました。
Fくん ありがとうございました。

夏の間にもう1回くらい遠征が出来るかな?
しばらくは”川”中心の日々になります。


2013年8月2日金曜日

南アルプスの女王 仙丈ケ岳 その1

今週は会社の夏休みのため、平日に山登りに出掛けました。

夏の遠征の第2弾です。
さて、前回同様に前夜に菰野町を出発して、登山口の駐車場で仮眠しました。
朝起きて、トイレに向ったら、既に大勢の人たちがバス待ちに並んでいます。
完全に出遅れていますが、まだのん気に写真を撮っています。

夜中に到着したので、バス停に近い第1駐車場に停められました。
この時間(朝5:30頃)は既に満車になっていました。
薄曇りでわかりませんが、この奥に今回 目指す山があります。

バス待ちの行列を確認したら、100人くらい並んでいます。
マイクロバスで登山口まで行くので、朝一番のバスに乗れるのか心配になって行きました。

我々も準備を整えて、列に並びます。
といっても、臨時バスが3台出た後ですが・・・。
そして、朝一番定刻(6:05発)のバスに乗ることが出来ました。

マイクロバスの車内です。
登山口に着くまでの50分ほどの間、運転者さんがいろいろと案内してくれます。
楽しく、タメになる話をありがとうございました。

バスの中からの1枚です。
ちょうど朝日が昇ってきたところです。
「鋸岳」です。

さて、やっと登山口に到着しました。
では、今回の山の紹介を・・・。
”南アルプスの女王”といわれる「仙丈ケ岳」に登ります。
ここ「北沢峠(標高2030m)」がスタート地点になります。

「北沢峠」からは、「甲斐駒ケ岳」にも登れます。
今回は迷ったのですが、3000mを越える山を選びました。

南アルプス林道を挟んで、右に行くと「仙丈ケ岳」へ
左に行くと「双児山」を経て「甲斐駒ケ岳」へ続いています。
7:15に北沢峠を出発です。

登り始めは、白樺の林の中を進みます。
先ずは、五合目の大滝の頭を目指します。
この日はとても良いお天気です。木洩れ日がやさしいです。

三合目に到着です。
そうそう、今回もFくんと一緒です。
(ちょっとモザイクを薄めにしてみました)
まだ、木々で山の全体像は見られません。

四合目です。
荷物を担いだ女性(お母さん?)と高校生くらいの娘さんが歩いています。
山小屋の人たちでしょうか?

五合目の「大滝頭(標高2510m)」です。
ここまで1時間で登ってきました。なかなか調子のよいペースです。
この場所は分岐になっています。
真っ直ぐ登ると、「小仙丈ケ岳」を経由して頂上を目指すことになります。
我々は、”トラバースルート”を通って、藪沢ルート方面に向います。

狭い道を通って、「藪沢小屋」~「馬の背ヒュッテ」を目指します。
Fくんの後ろに先程の母娘?が見えます。

沢に水は流れています。
雪解け水のような冷たい水でした。(飲めるのかなー)

この辺りから花が沢山咲いています。
最初は、「モミジカラマツ(紅葉唐松)」です。
花の形は「カラマツソウ」に似ていますが、
葉っぱが「モミジ」様になることから区分されるようです。

このルートは、2度雪渓を渉ります。
きちんと踏み跡があるので安心して歩けます。

「ウラジロナナカマド(裏白七竃」と思われます。
白い花はとても鮮やかでした。

2度目の雪渓です。
こちらはかなり長く残っています。
先行者に続いて慎重に歩いています。

「ヤツガタケタンポポ(八ヶ岳蒲公英)」です。
本州の八ヶ岳と南アルプスの高山に分布してしています。

「馬の背ヒュッテ」に到着です。
「大滝頭」~「馬の背ヒュッテ」までは斜め上方への歩きって感じで楽々です。
またまた逆光での撮影になってしまいました。

この辺りは黄色い花が多いです。
「シナノキンバイ(信濃金梅)」です。

「キバナノコマノツメ(黄花の駒の爪」です。
花の形から「スミレ」と思ったのですが、名前にスミレがありません。
スミレ科スミレ属ですが、数少ない「スミレ」の名前が付かない種です。

「馬の背分岐」辺りまで来ると、眺望が開けてきます。
前の山の稜線を歩いている人が何人も見えます。
後半に通る「小仙丈尾根ルート」になります。

しかし我々はまだまだ急な登りに悪戦苦闘しています。
Fくんがガンガンと引っ張ってくれます。
そろそろ”森林限界”に近づいています。
やっと「ハイマツ(灰松)」の群生する場所まで来ました。
仙丈ケ岳の山頂は中央右の雪渓の上あたりです。
「北沢峠」を出発してから約2時間経過です。

写真を欲張りすぎてたくさん選んだので、1回では書ききれません。
まだ半分も着ていません。どうなるのでしょうか!
”その2”に続きます。