この日はアセビ(馬酔木)を見るために、入道ヶ岳に登ります。
椿大神社を通過して、二本松尾根コースや井戸谷コースの登山口にある駐車場まで来ました。
既に数台の車が止まっています。
天気はくもりです。前日の雨はそれほど多くなかったので大丈夫でしょう。
気温はまあまあ暖かいです。
夏山仕様の服装で出発します。
この日は、「井戸谷コース」を登ります。
8時53分にスタートです。
先ず、舗装された急な道路を登ります。
この先にはキャンプ場があります。
この井戸谷コースはかなりの急坂箇所がたくさんありますが、
この坂が一番?キツイかもです。まだ身体が温まっていないので・・・。
5合目付近までに出会った花たちです。
ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)です。
ケシ科の多年草で有毒成分を持っているようです。
ヤマルリソウ(山瑠璃草)です。
ムラサキ科ルリソウ属の多年草です。
花の色が瑠璃色から和名の由来となっています。
ミヤマハコベ(深山繁縷)です。
ナデシコ科ハコベ属の多年草とあります。
花は小さくて、数mmくらいと思います。
花弁が10枚に見えますが、深く裂けた5枚の花弁なのです。
ヤマネコノメソウ(山猫の目草)です。
ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草です。
花の中で黒っぽく見えるのは”さく果”と呼ばれる実です。
この状態や実が熟してはじけた様子を”猫の目”に見立てたのが名前の由来のようです。
タチツボスミレ(立坪菫)です。
スミレ科スミレ属の多年草です。
鈴鹿の山々では一般的に見られる花ですね!
シキミ(樒)です。
常緑樹で春に花を咲かせます。
花びらは淡黄色で細長くて、ややねじれています。
葉の付け根から1つづつ咲くようです。
この木は根から花、葉、実にいたるまで全てに毒成分が含まれているようです。
なんか?この山には有毒成分を持つ植物が多いですね!
ここまでは谷の左岸を歩いてきましたが、ここで小さな川を渡渉して右岸を登ります。
川に右岸/左岸を知っていますか?
川の流れ方向(上流から下流)に見て、右左を決めます。
山登りの場合は下流から上流に見ると、左右が反対です。
なので、この場合は「左岸」から「右岸」となります。
ミノコバイモ(美濃小貝母)というユリ科バイモ属の花です。
一輪だけひっそりと咲いていました。
絶滅危惧種Ⅱ類(VU)となっていて、滅多に見る事が出来ない花のようです。
なので、詳しい場所は未公開にします。
花は斜め下を向き、鐘形で紫褐色の斑点の模様があります。
分布は愛知、三重、岐阜に限定されているようで、
花期は3月~4月の雪解け後になります。
来年に訪れるのが、今から楽しみになっています。
この日のお目当てのアセビ(馬酔木)です。
ツツジ科アセビ属の常緑低木です。
葉に毒がある有毒植物です。
症状には、麻痺や下痢、腹痛、血圧低下などがあります。
奈良公園では鹿がこの木以外の葉を食べるために、アセビが増えているとあります。
岩石帯を通り過ぎると、笹原になります。
この入道ヶ岳の特徴に1つにもなっています。
上部には少し白くなったアセビが群生しています。
振り返ると、谷超えに鈴鹿平野から伊勢湾が見えます。
昨日からの雲が取れていないので、霞んでいますが・・・。
井戸谷を登り詰めて、稜線に出ました。
北尾根コース(北の頭経由)との合流になります。
アセビの木の間(下)を潜っていきます。
誰が言い始めたのか?「アセビのトンネル」と呼ばれています。
一番有名なのは、北の頭から北尾根を少し下った付近にあります。
でも、ここでも十分に堪能できます。
10時10分に入道ヶ岳の山頂に到着です。
1時間15分ほどで登ってきました。
山頂には誰もいません。貸し切り状態ですが、海風が冷たいです。
写真だけ撮って、奥の宮に向います。
山頂の西側には窪地状の地形があり、登り返した場所に奥の宮があります。
写真にも小さな鳥居が写っています。
この前の小山一体がアセビの群生地になります。
奥の宮の手前周辺です。
ここもアセビがトンネル状になっています。
よく見るとアセビの色が木ごとに微妙に違うことに気がつきます。
この花は少し黄色掛った白でしょうか。
直ぐ隣りには、ピンク掛った花びらもあります。
白が普通で、淡い紅色はアケボノアセビと呼ばれるそうです。
奥の宮から北の頭方面へ行く道から鈴鹿の山々がよく見えます。
左の手前に鎌ヶ岳があります。頂上付近は雲の中ですが・・・。
その奥は御在所岳です。白い鉄塔はよく見えました。
更に奥が釈迦ヶ岳です。ツインの山頂と猫岳がきれいに見えています。
山頂付近に戻って、下界?を見ると、新名神高速道路の工事箇所が見えます。
あと3年くらいで新名神道路が出来上がるようです。
この日、山頂付近では4人の登山者と会いました。
その内の3人です。
2人組みは北尾根コースを登ってきました。
後ろの登山者は私と同じ井戸谷コースです。
休憩していたので、追い越してきました。
もう1人は私の後ろで着替え中です。
これから主稜線に出て、鎌尾根~鎌ヶ岳~雲母峰と周遊するそうです。
私は身体が冷えてきたので、着替えだけして下山としました。
帰りは二本松尾根コースです。
しばらく下って振り返ると、山頂付近の笹原がよく見えます。
山頂は左の方に鳥居が見える辺りです。右側のピークが北の頭となります。
昨日の雨でぬかるんでいて苦戦しましたが、中腹まで下りてきました。
小岐須渓谷方面との分岐です。
しばし休憩です。
下りの後半は、写真のような杉林の中を進みます。
私はこの場所がとても好きです。
3年くらい前の5月に雨の中にこの道と通りました。
花粉症持ちとしては、「杉」は天敵ですが、
何故か?この林は許せてしまいます。
この苔生した雰囲気が良いですね!
雨に濡れたしっとり感も最高です。
11時30分前に車に戻りました。
帰り道では誰とも出会いませんでした。
帰りに椿会館に立ち寄って、名物の「とりめし」を購入しました。
鶏肉の炊き込みご飯です。
この地方では、醤油ベースの炊き込みご飯を”味ご飯"と呼びます。
私の父親の在所では、牛肉を使った味ご飯でした。
椿会館(の食堂でも食べられる)の名物になっています。
会館から出てくる結婚式の一団を見掛けました。
椿会館(多分、披露宴会場)から椿大神社(つばきおおかみやしろ と読む)まで
約500mほどを巫女さん、新郎新婦が先頭になって歩いていきます。
後ろからは両家の親族が続いています。
椿大神社は「伊勢国一宮」であり、結婚式や交通安全/車両清祓が有名です。
もう1枚は、帰り道で道路をフラフラ歩いていた猫ちゃんです。
そのまま通過すると轢いてしまいそうだったので、手前で自動車を止めたら気付きました。
私が窓を開けてカメラを構えると、道端のガードレールまで後退して、こちらを見ています。
よく見ると、しっかり”睨まれて”います。ビックリさせてゴメンネ!
2週続けて山に登りました。
この日は2時間半ほどの軽い山行きです。
やっと筋肉痛が治まりました。
これからの1回/2週間くらいのペースで登りたいですね!
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